1 期日 平成28年7月30日(土)・31日(日)
2 会場 羽幌温泉サンセットプラザ
3 主催 北海道生活科・総合的な学習教育連盟
4 共催 日本生活科・総合的学習教育学会北海道支部
5 主管 留萌地区生活科・総合的な学習教育研究会
【1日目】平成28年7月30日(土) | ||
開会式 | 主催者として 北海道生活科・総合的な学習教育連盟大室道夫委員長があいさつをしました。。 今回のような宿泊研修会が行われていることは、私たちの団結力の強さのあらわれである。平成30年の学会全国大会へ向けて、我々の主張をまとめていく場としてほしいという内容でした。 |
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主管地区代表ということで、留萌地区永沼慧久男会長よりあいさつがありました。 初の夏期開催に多くの参加者があったこと、平成5年度の留萌地区全道大会から本日までの継続した研究の取組が行われてきたことについて話がありました。 |
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研修T | <グループワーキング> 「カードから子どもの思考を読み取るには?」 上記テーマで、道研究部長の渡辺一生より、1年生の子どもたちが描いたあさがおの観察カードから子どもたちの気付きを見取ったり、どのような思考がみられるか思考の分析をおこなったりしました。 カードの見取り方について、多くの考えを交流することができました。 |
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講演会 | 演題 「学習指導要領改訂の方向性 ーアクティブ・ラーニングの視点による不断の授業改善ー」 講師 文部科学省初等中等教育局視学官 田村 学 氏 自分で考えて行動することが、日本の子どもたちの弱い点であるという話がありました。教育は何を学ぶかから、何ができるようになるかということへ変わっていくとのことです。重要なポイントとしてどのように学ぶかが大切になってきます。毎日の授業が変わらないといけないと! 「主体的」「対話的」「深い学び」というものが大切になっていきます。この3つは対等と言ってきましたが、最終的には「深い学び」が大切にされます。子どもたちが話し合いを活発にしていたとしても、その内容が大切とのことです。主体的で楽しんでいたとしても、「学びが深まっているか」という見方をしていかないといけないという話をいただきました。 多くのスライドを使って、私たちに分かりやすく説明をしてくださいました。 講演記録ができましたら、掲載いたします。 |
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【2日目】平成28年7月31日(日) | ||
代表者研修会 研究部研修会 情報部研修会 |
3つの研修会で、各地区の取組の様子。平成30年の全国大会へ向けての取組について話し合いが行われました。 上段より ○代表者研修会 ○研究部研修会 ○情報部研修会 です。 |
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研修U | 函館大会 授業の概要とポイント 今回より夏期開催ということになり、宿泊研集会で秋の全道大会の指導案について検討ができるようになりました。 今年度の全道大会は、10月21日(金)に函館市立北昭和小学校にて開催されます。 そのための準備をしている、函館地区のメンバーが授業内容についてのプレゼンを行いました。函館地区の阿部 智統括研究部長より話がありました。人とのかかわりを通して。人とふれあうことで本気になる授業を目指しているとのことでした。 |
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1年生の生活科の授業は 「じぶんでできるよ〜かぞく にっこり だいさくせん〜」です。 家庭生活について調べたり、尋ねたりすることを通して、自分の家庭生活を支えてくれている家の人のことや、家の人のよさ、自分でできることなどについて考え、自分の役割を果たすとともに、規則正しく健康に気を付けて生活することを目指す授業です。 |
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2年生の生活科の授業は 「いくぞ!きらきらたんけんたい」です。 まちを探検すること地域や地域で暮らす人々を知る活動を行います。繰り返しかかわることで、地域のよさや地域の人々と自分たちとのかかわりに気付き、地域や地域の人々への親しみや愛着をもつことを目指す授業です。 |
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3年生の総合的な学習の時間は 「函館のイカ再発見」です。 昔からあるイカ踊りについて調べ、実行委員会や地域の方々と出会う中で、イカ踊りや函館のイカに携わる人々の思いを知り、イカを通して函館に愛着をもつことを目指す授業です。 |
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4年生の総合的な学習の時間は 「函館PR隊」です。 函館のまちの様子を調べ、函館のよさを発信する方法を考えることにより、自分たちが住むまちへの愛着をもつことを目指す授業です。 |
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5年生の総合的な学習の時間は 「港まつりはなぜイ〜カ? 〜函館を愛する人々の思い〜」です。 80年続く函館港まつりについて調べ、携わる人々の思いや願いを考えることを通して、函館への愛着をもつことを目指す授業です。 |
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6年生の総合的な学習の時間は 「未来の函館を考えよう」です。 函館のために尽力している方々の熱い思いや願いを受けて、函館がかかえる「課題」の発見とそれを解決する方法を探り、未来の函館のあり方について提案していく授業です。 |
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質疑応答の後、田村先生からのコメントをいただきました。 一つ目は、学校のカリキュラムとして見た時に、カリキュラムの連続性についてもっとデザインすべきということでした。大人が意図してデザインを作ることが必要だが、子供たちの視点に立ちながら考えることが必要とのことでした。 二つ目は手法が以前のものから抜けて出ていないという点でした。今までのものから抜け出していっていないので、次の進化に向かうことを期待しているという話でした。 また、指導案があるのであれば、もっとストレートに授業について議論すべきである。議論の生産性を高めないといけないと思う。適切な点を評価しながらも、不十分なところを指摘しないと、いけない。という指摘もいただきました。 |
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研修V | 演題「海鳥の楽園 天売島とその保全に向けて」 講師 環境省羽幌自然保護官 竹中 康進 氏 竹中氏は貴重な海鳥の保護をしています。レンジャーという職であります。貴重な海鳥についてお話をしていただきました。 8種類、約100万羽の海鳥。海にすんでいて、繁殖の時だけ陸地に来る。鳴き声がオロロンというので、オロロン鳥という。天売島にしかいない。 天売島では、ウミガラス(オロロン鳥)やウミネコが激減しているという問題があるそうです。そこで、ウミガラスを増やす取組をしているとのことでした。ウミガラスは絶滅危惧種のレッドデータブックにも載っているとのことでした。 増やす方法としては、 @デコイ(模型)の設置 仲間がたくさんいるんだよと安心させる。 A音声装置の設置 鳴き声をならすことで仲間がいると安心させる。 Bカラスやオオセグロカモメなどの捕食者対策として、ハンターにお願いしている。海鳥を驚かさないように、エアライフルを使用している。オオセグロカモメは海鳥なので、考えながら取り組んでいる。 Cビデオカメラを設置して繁殖状況の調査 その結果、天売島に来ると、それなりに繁殖できるような数値が出てきているとのことでした。 さらに、ノラネコ対策をしているとのことです。 そして、ウミガラスなど海鳥を保護するためには、生態系全体を保全をしていくことが重要とのことでした。 @捕食者の対策 A生態系の保全と、地域活性化 を考えながら活動を進めているとのことです。また、環境教育のプログラムももっているので、ぜひ使ってほしいとのことでした。 質疑応答の後、田村氏との対談もありました。 |
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閉会式 | 北海道生活科・総合的な学習教育連盟委員長 大室 道夫 より閉会の挨拶がありました。 初めての夏開催であり、今後もこのような形で継続していきたいという話がありました。全道大会の授業検討もでき、これからの生活科・総合がこうあるべきだと函館から主張をしてもらいたいと期待の言葉もありました。全道各地区からの多くの会員の参加が成功の鍵とのことです。また、今回主管した留萌地区へのねぎらいの言葉もありました。 |
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次年度開催地区代表として、函館市生活科・総合的な学習教育研究会会長 伊藤 克美 より挨拶がありました。 来年度は函館開催ですが、渡島と一緒に行うとの話がありました。共催ということです。北海道大会がやってくる前の年として、決意を固める場としたいと話もありました。 また、10月の函館での全道大会に再開を楽しみにしているという話で挨拶を終えました。 |